映画話 特別版



記念すべき第1回ではある@
 というわけで記念すべき第1回なんだけど……やばい、マジでネタがない……とりあえずこのページではしろありさんオススメの映画を不定期で載せていくつもりです。 中にはかなり独断に満ちた時もあるでしょうが、そこはそれ。 いろいろな雑学をフル活用してみなさんに楽しめるもんにしたいです。 なお、このコーナーはしろありさんの一存でころころと内容が変わるやもしれないんであしからず@
 ちゃんとした紹介は次回から始めますがまず、手始めに「しろありさん特選! 恐怖映画特集!!」からいく予定です。 もちろん『シックス・センス』だとか、『リング』もいいんですが、できる限り、お勧めしないと多分一生見ないんじゃないかって感じのマイナ〜な逸品から紹介してくつもり@
 というわけで、みなさん次回をこうご期待!!

しろありさん特選! 恐怖映画特集パート1!
 というわけで、第1回っすよ! 今回ご紹介いたすのは1968年の映画『世にも怪奇な物語』です。
 けっして最近、映画で復活する某テレビ短編シリーズではないんであしからず!! イタリアとフランスが協力して自分達の国を代表する(当時の)若手実力派監督に作らせた三本の短編をまとめたもので、例のテレビシリーズの企画の原点となったものです。
 三本の短編はすべて怪奇小説、および探偵小説の始祖、エドガー・アラン・ポーの小説を土台としており、中には現代風にアレンジされたものもありますが、基本的にはクラッシク正統派恐怖劇になっております。 出演者、監督共になかなかの有名所があつまっているのも大きな魅力@ ここからはその3本を、一つ一つ紹介していくことにします。

 第一話はある古城に住むわがままなお姫様の話。 彼女はある男性を好きになるのですが、彼女の屈折した性格ゆえに事態は思わぬ方向へ発展します……。
 監督は『バーバレラ』や『素直な悪魔』などのエロチック映画で、当時人気のあったロシェ・バダム。 はっきりいって、彼の当時の恋人だったジェーン・フォンダの衣装と、雰囲気のあるクラッシクなセットのみを見る作品。 演出的にはどうも難アリで、説明不足な個所が目立つ。 三篇の中では下のデキ。 ただし、もっともポーの雰囲気を感じる一編ではある。

 第二話。 ある性悪学生がなぜか神父の元に告白に来る。 彼の告白、それは自分にそっくりな「誰か」をめぐる奇妙な話だった……。
 今となってはややありきたりと感じるかもしれないが、『死刑台のエレベーター』などの名監督、ルイ・マルが手堅くまとめた一編。まだ若かりし頃のアラン・ドロンの勇姿が見れるというのも見所。 ただ、恐怖感があるかどうかとなると微妙かもしれない……。

 第三話。 あるパーティーに出席するためにフランスまでやってきた映画監督が体験する不思議な恐怖……。
 三話中、多分最も怖さがあるであろうというのが、コレ。 ポーの原作を現代風にアレンジしたらしいのだが、はっきり言って三話の中で一番ポーらしくない。 ゆえにポーのファンからすれば「どこがポーやねん!!」と思うかもしれないが、そこはそれ。 割引いて別の作品として見て頂きたい。 監督は「あの」名匠フェデリコ・フェリーニ! 巨匠って、意外となんでも出来るんだなー、と感心する。 物語ははっきり言ってないに等しい(この辺はフェリーニらしい)ので、全編に溢れるムードを味わってほしい@

 今のうち言っとくけど、恐怖や笑いは人によって千差万別。 自分としてはこの作品を見てどれが一番怖かったかを聞きたいです。 人によっては1、2番目の話の方が怖いと感じる人もいると思うので……。
 では、ここまで!! 次回も期待してくれ〜〜

しろありさん特選! 恐怖映画特集パート2!
 はぁ〜〜、なんか疲れています……。今回の作品は1980年制作『シャイニング』です☆
 今回の合宿でも取り上げた作品……はぁ……実はこれを書く前に入魂の長文を書いたんです。 そしたら「長すぎる」とか表示が出て、せっかく2時間かけた書き込みがオジャン……フ〜……。
 まぁ、いいです。 ちょっと短くなるけど、重要なとこだけカキコします@
 とりあえずこの作品、原作者のスティーブン・キング(ホラー小説の大家)と、監督のスタンリー・キューブリック(昨年亡くなった、アメリカ映画界のもっとも偉大な監督の一人。 別名「神様」)の考えが根本的に違っている。 キューブリックは有名な超常現象否定派で、キングに対し「幽霊とは非科学的だ」と、面と向かっていったような人(キングの自伝に詳しい)。 そんな人が、キング入魂のお化け小説『シャイニング』を映画化したのだ。
 その結果、どうなったか。 キングの『シャイニング』は家には固有の記憶があり、それが人間を狂わせていく、という幽霊屋敷の典型的なモノ。 しかし、キューブリックはこれを、雪に閉ざされた閉鎖空間(建物)で人間の精神がおかしくなる、という話に置き換えている。 しかし、このために映画は二つの矛盾した要素を含むことになり、そのため一部の登場人物に意味がなくなったり(特に黒人の料理長!)、迷路やタイプライターを使った暗喩(キューブリックは人間の孤独やそれによる狂気に迫りたかった)と怪奇シーンが噛み合わなくなり、肝心の『シャイニング』の意味が劇中ではよくわからなくなってしまった。
 と、ここまで苦言を述べつつも、この映画、見所は実に多かったりする。 特に前半は、普通の監督には出せない不穏な怪奇ムードに包まれている。 キューブリックはこの映画で様々な技法を試みているが、それが全編に渡り冴えているからだ。 ここではその例をいくつか上げる。 一度目にムードを楽しんでみたあと、二度目以降、次のことに注意してみるのが、この映画の最適の見方なのかもしれない。

@狂気のセット、照明
 この映画、信じられないことだが外のシーンも含めてそのほとんどがセット撮影である。 これを照明とカットでごまかしているのだ。 見ている間はほとんど気にならないのはサスガ、キューブリックだが、そのために制作費はウン十億とかかっているそうな……。 照明といえば、寒色と暖色を巧みに使い分けて、何気ないシーンを強烈に印象付ける技にも注目してほしい。

A左右対称、奥行きのある構図
 みなさんは普段の生活で、どれだけ左右対称のものや奥行きを、見たり意識したりするだろうか? この映画はその左右対称や奥行きを、あからさまに画面に出す。 それは構図としては実に完璧なのだが(キューブリックは元々写真カメラマンだった)、見なれないものだけに普通の人間には奇妙な印象を与えるのだ(ただし、完璧に効果を上げているかは疑問)。

B平行移動撮影へのこだわり
 この映画のために、「ステディカム」という「ぶれない手持ちカメラ」が開発されている。 これにより行われた移動撮影は実に効果的に使われており、特に三輪車のシーン(音響にも注目)は見モノ。 基本は横移動が中心で、カメラマンはひたすら、キューブリックの指示で重いカメラを持って走り回ったそうな……。

 ところでこの映画の最大の問題点はジャッキー(ニコルソンね)である。 主人公は原作ではフツウの男なのだが、彼は最初から狂った演技をする(目と台詞回しに注目)。 このおかげでこの映画、「狂った人が雪のホテルでもっと狂う」って感じのヘンな映画になっているのだ。 ただし、ジャッキーの演技を狂気の大熱演と取るなら、この映画はサイコ・スリラーとして非常に恐ろしい映画になるかもしれない(合宿にも一人いた)。 あなたはこの映画、何を怖いと思いましたか?(エ!? 奥さんの顔!!? やっぱり……)

しろありさん特選! 恐怖映画特集パート3!
 さて、今回は少し趣向を変えまして『Xファイル セカンドシーズン (カルサリ)』です¥
 映画、とは少し異なるんですが、基本的にXファイルは映画的な予算と演出家、脚本家によって作られたテレビシリーズ。 番外編ということでご容赦ください@
 で、このXファイル。 基本の設定を説明すると、FBIに存在する(と言われる)超常現象専門の謎のファイル、「Xファイル」を中心に、それに載るような事件を専門に捜査するXファイル課(実際にあるわけではない)の捜査官、フォックス・モルダー(超常現象肯定派)と、彼の監視を目的にXファイル課に所属させられた医師兼捜査官のダナ・スカリー(超常現象否定派)の二人が様々な難事件に挑む、という早い話がミステリーじたてのヨタ話である。
 ところがこのXファイル、毎度なかなか良くまとまった脚本と演出、金をかけた気合入りまくりのCGなどのおかげで、実に見ごたえのある作品になっている。 これがアメリカのドラマの凄いところで、日本もロクでもない恋愛ドラマだの家族ドラマだのばかり作るのを控えて、こんな気合の入った娯楽ドラマを作ってほしいものである。
 閑話休題。 さて「カルサリ」である。やや第一シーズンにくらべてパワーダウンしたとの意見もある第二シーズンだが、この「カルサリ」は第二シーズンでも出色のパワー溢れる仕上がりになっている。 元ネタは、ちょっとしたホラーファンならすぐわかると思いますが、この手の映画の古典にして、ホラーを映画のメインストリートに押し上げた傑作、『エクソシスト』。 で、これをただ単なる焼きなおしにしなかったのがこの話のいいところなのだ。
 ところで、上手いホラー映画の基本とは恐怖の対象を、観客に直接見せないことにある。 最近のCGホラー(例『ホーンティング』)は、観客に幽霊や怪物を直接見せて、それにより恐怖を煽ろうとするのだが、正直、この手法はあまり怖くない。 怖いと評判になるホラーは、大抵最後の最後まで、隠し玉(恐怖の対象)を取っておく(例『リング』)のだ。 『シャイニング』も恐怖の対象を出すまでに何度かフェイントを使っているが、「カルサリ」も同様である。
 この作品、恐怖の対象の正体を最後間際まで隠しつづける。 そしてその間に何度かフェイント的なショック描写や、不気味なムードの挿話を挟むことで、徐々に恐怖を煽っていき、最終的にぞくっとするようなシーンにつなげているのだ。 この手際の良さはホラーの教科書的な見事さである。 また役者の演技の良さも、この作品に大きく貢献している。 まぁ百聞は一見にしかず、正直こんなこと説明するより見てもらったほうが絶対速い! 少なくとも一箇所はドキッとするシーンがあるはずです。
 最近第7シーズンが始まったのにとんと話を聞かない『Xファイル』。 これで興味を持った方は、ゼヒ、他の作品にもチャレンジしてほしいです。 ドラマとは思えないような映像体験があなたを待っている!! とは言っても第四シーズン以降はパワーダウンが目立つんだけど……。 まぁ、第五シーズンなどはなかなか見所あるんで、100円セールやってるとこでも見つけたら、レッツ『Xファイル』! とりあえず以下は個人的にオススメの話です。

第一シーズン
「スクィーズ」&「続スクィーズ」(第一シーズンのハイライトにしてシリーズ屈指の作品。 謎の犯人のぶっ飛んだ特殊能力も含めてサイコーな一篇)
「氷」(『遊星からの物体X』のパクリなれど手堅いデキ)
「堕ちた天使」(シリーズを代表するUFOものの秀作)
「ローランド」(Xファイル独壇場のぶっ飛びをする好編)

第二シーズン
  「昇天パート1、2」(衝撃の展開を迎える第二シーズンの代表作。 見ごたえ十分な力作!)
「呪文」(「カルサリ」と並ぶホラーの秀作。オチもいい)
「カルサリ」(前述のとおり。アメリカの○役ってうまい)
「ソフトライト」(犯人が泣かせる手堅くまとまった一編)

第三シーズン
「(忘れた!)」(怪獣ものの基本のような作品。 オチが粋に決まるのも良い)
「星」(スカリーファン必見の珍作。 女学生みたいですよ)
「執筆」(二転三転する話が楽しい、第三シーズン屈指の作品。 ネタに感心するエミー賞脚本賞受賞作)

 これ以降はどうも覚えが悪い。 今度ちゃんと思い出してみます@

1ヵ月後の恐怖映画特集 最終章@
 う〜ん、結局最終回に1ヶ月を費やしてしまった……まぁ、いいか@ で、記念すべき最終回は『妖怪百物語』!!!
 最後くらい日本のホラーを取り上げなきゃ! ってことで選んだんですが、実はチョイと心配。 実はこの映画、着ぐるみ妖怪達が闊歩する、どちらかといえば「お子様映画」なのです。
 しか〜し!! そうは言っても侮れないところがあるのが、この映画を紹介する理由@
 まず、脚本はあまりうまくない。 人間のパートと妖怪のパートがどうも噛み合ってないし、いくつかの話しはモロ、子供だましなもの。 で、着ぐるみも(かわいいけど)やっぱり、リアルじゃない。
 ここまでいうと問題ばかりに思えるが、監督・安田公義の演出は、そんなお子様話を、日本情緒溢れる構図と丁寧さで展開し、非常に好感が持てる仕上がり。 そして、それより何より、当時の時代劇の老舗・大映のセットがとっても素晴らしいのだ。
 いまの時代劇はどうも様式美にばかり目がいったり、新しいことしようとヘタなCG使ったりと、実にセットに無関心になってしまった。 ところが、当時の時代劇の王者だった大映のセットは違う。 ヘタに綺麗にしたり大げさに飾ったりせず、江戸以前の風俗を徹底的にリアルに再現する。 黒沢明なども、『羅生門』ではこの大映のセットに大変にお世話になってたりするのだ@
 で、今作でもそのセットがバツグンの雰囲気をかもし出す。 また、そのセットを活かして行われる特撮は、ローテクながらもなかなかの恐怖を演出してくれる。特に『ろくろ首』や『大首』は今見てもなかなかゾクっとくるハズ@ 特撮は技術よりも作り手の見せ方しだいであることがよくわかる。
 これを機会に日本の純和風ホラーをもっと見てほしい!! ほかにも恐怖だけなら日本映画界最強の『牡丹灯篭』(ビデオの在庫比率が悪いので、見つけたあなたは幸運)、金田一シリーズでもはっきりいってミステリーじゃなくホラーに近い『病院坂の首括りの家』なども怖いですぞ〜〜。 『リング』や『女優霊』など、最近のホラーもいいのがあるので、アメリカの映画には無い、日本独自の「怪談」に接してもらえれば光栄です@

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